社長あいさつ文

開業当時は、日本でペルシャ絨毯をはじめ手織りの絨毯が日本の生活に取り入れられ始めたころでした。日本は豊かにになり、大量消費が美徳のような時代でした。自分の中では、手をかけながら長く使うという脱・使い捨ての生き方を理想として持ちながら、現実は、安い絨毯を山のように洗っていた時代でした。ペルシャ絨毯の依頼は皆無に近かったです。そんななか、人のつながり、つまりご縁からペルシャ絨毯に関わるきっかけを頂き最高級の手織り絨毯の質の高さや芸術性にすっかり惚れ込みました。

絨毯の一目一目に思いを馳せてみてください、大きな絨毯であれば、ご夫婦並んで、どんな話をしながら織り上げたでしょうか? この玄関マットは、若い母親が、隣に小さな息子を座らせて織ったのでしょうか? ここのふくらみは、縦糸が切れて結んだところでしょうか?… 手織りには、一つ一つに物語があり作り手は、絨毯に座る人たちの幸せを願って織り上げています。そして、絨毯にはそれぞれ個性があり、まるで呼吸をしています。

私達は、この絨毯の命の鍵を握っているのです、どんなクリーニングが寿命を永くできるのか、どこをどのように修理をするのが、最良なのか?まるで手術が必要な病人のような絨毯。そして、私たち絨毯の医者のように1枚1枚と向き合っています。

メンテナンスをする私達は作り手の想いを無駄にしないため、その絨毯を大事にお使いになられるお客様の想いを大切にするため、長い時間と手間をかけて人の手でつくり上げられた絨毯を少しでも長くお使いいただけるようにするため、使命を強く感じ日々、向かい合っています。

大成コーポレーション代表取締役 追分敏彰